2021-01-23 10:13 | カテゴリ:勉強や投資情報
相場で戦うのに一番大事なのはリスク管理だと、このブログでずっと言い続けています。
しかし、ひとえにリスク管理と言っても、意味が分からないと思いますのでここで詳細に説明します。

■リスクとは何か■

まず、リスクの定義ですが、金銭的損失の事ではありません
リスク=損益のボラティリティ
と理解して下さい。

つまり
リスク=リターン(リスクとリターンは比例する)
の関係性があります。

リスクが大きければ、それだけ大きく儲かるか、大きく損をする(=損益のボラティリティが大きい)という事です。
ハイリスク・ハイリターン

投資とはリスク(ボラティリティ)を小さくする事を指し、投機とはリスク(ボラティリティ)を大きくする事を指します。
※この記事限定の定義。普段は以下の定義です。
 投資=ファンダメンタルズ分析に基づいた売買
 投機=ファンダメンタルズ分析以外に基づいた売買

従って投資は損失を小さくする代わりに利益も小さくし、投機は損失を大きくする代わりに利益も大きくします。
※どちらも一回一回の売買の勝率は1/2ギャンブル(予測は不可能)である事に変わりはない

ここで大事なのは、リスクを管理する方法は様々あり、どれをどう選択して銘柄に落とし込み、どれだけ資金を投入するか。
リスク管理の一番の目的は退場しない事ですが、それは大前提として、リスクを小さくするのではなく取れるリスクから利益を最大化するためのリスクの選択とコントロールがリスク管理となります。

■リスク管理の種類■

【1銘柄投資金額】1銘柄(1金融商品)につき、どのぐらいの資金を投入するか。基本的には口座残高の5%まで。
(例)1000万円の資金で株を買うなら1銘柄50万円まで
5%を超える分だけリスクが高くなり、その分損失も利益も大きくなる。
※別に5%は絶対ではなく、人によって違うと思うけど、塩漬けマンは5%が基準なのでここでは5%としています。

【総投資金額(レバレッジ)】当たり前ですが、総投資金額が多ければリスク(損益のボラティリティ)は高くなる。信用取引でレバレッジを効かせるとさらにリスクは高くなり、退場するか金持ちになるか、どっちかは分からないけどスピードが早くなる。

【銘柄分散】銘柄を60以上に分散すると市場平均と同じリスク(=システマティックリスク=β)となる。従って60銘柄以下にすればする程リスクが高くなり、その分損失も利益も大きくなる。

【時間分散】一気に売買せずに数回に分けて時間分散して売買する事でボラティリティ(リスク)の平準化が可能。
回数を多く分けて時間を掛ければ掛ける程リスクは小さくなり、損失も利益も小さくなる。

【ヘッジ】逆相関関係にある金融商品を両方ロング又はショートするか、相関関係にある金融商品をロング・ショートする。具体的には保有株式を売りたくないが、日経平均が暴落しそうな市況の時に保有株式の日経平均への連れ安の下落をカバーするためにオプションのプット(日経平均暴落したら大きな利益となるが8割は0円になる金融商品なので掛け捨て保険の意識で売買しないといけない)を買ったりする。
勿論ヘッジをすると利益はかなり小さくなる=低リスク(損益のボラティリティはかなり小さくなる)
ただし、たまたま逆相関しなかったり、ロングショート両方で損失・利益を出したりすると一気に高リスク(損益のボラティリティが大きくなる)になるので、正直オプション以外でヘッジをする意味はないと思う。

【バリュエーション】株式においては個別銘柄の本来の企業価値と現在の株価を比較して、株価が相対的に割安か割高かを判断する事。これは本来リスクとは無関係。なぜなら、割安・割高はボラティリティに関係ないから。しかし実際問題として、割安な株は総じてボラティリティが小さい(=低リスク)な傾向があり、割高な株はボラティリティが大きい(=高リスク)な傾向がある。恐らく一般的に以下の公式が成り立つからと思われる。
・不人気株=割安=あまり動かない
・人気株=割高=上も下も激しく動く
ただし、バリュエーションの計り方は人それぞれで、各種指標・グロース・バリュー・財務健全性・社長の人格・企業文化・特許等競争力・ビジネスモデル・参入障壁等、決まった測定方法はない。

【時価総額】株式においては低時価総額銘柄の方がボラティリティが高い(=ハイリスク・ハイリターン)となっている。

【損切】リスクが損益のボラティリティを意味するなら、当然リスクを小さくするためには小さい含み損の時に素早く損切する事が大事になる。それさえしていれば常に低リスクの投資をしているという事になる。
※損切しなかったら利益になっていた場合もあるので、利益を逃しているという点でも低リスク(損失も小さいけど利益も小さい)となる。

【ボラティリティに応じてポジションを変える】・・・市場のボラティリティが大きい時(=VIXが高い時=リスクが高い時)はポジションを調整する。勿論金銭的損失を小さくしたい人はポジションを落とし、逆に金銭的損失が大きくなっても利益も増やしたい人はポジションを増す(ロング・ショートどちらかはその時の市況次第だが、一般的にVIX上昇=暴落=ショートとなる)。

■リスクを管理する方法■

上記のリスク管理の種類から、自分がリスクをどのような方法で、どの程度取るのかを考えた結果が投資法となり、その実践が資産運用となります。

↓一例、また塩漬けマンの投機法とは異なります。

例えば、資金100万円の人が5%ルールを守ると5万円では買える株がなくなります
必然的に5%ルールは守れず、その時点で投資より投機をしているという自覚(運が悪いとすぐ退場するかもしれない覚悟)が必要となります。

60銘柄以上に分散をするとβが1(=市場平均と一緒)になるので、インデックスファンドを買うのとパフォーマンスは同じになるので、だったら個別銘柄を選ばずにインデックスファンドを買えば良いとなります。
ただし、アインシュタインが「人類最大の発明」と言った複利効果(配当再投資)を最大化するため、配当を重視する場合等は60銘柄以上を自分で選んだ方が良いかもしれませんし、化ける可能性のある銘柄だけで選別(何が化けるか分からないからあらゆる業種で分散して買っておく)し、マネゲったり化けて明らかに割高になったり成長が止まったら売って、次の銘柄に乗り換える事が出来る自信がある人は、そっちの方がいいかも。

逆に、なくなってもよい資金を用意し、最大限のリターンを得るために、最大限のリスクを取って、低時価総額マネゲ銘柄1銘柄に信用全力し上がっては利確、次のマネゲ銘柄に信用全力と、集中投資による倍々ゲームで短期間で一気に億り人を目指すとか。
※勿論逆に行ったら一気に退場します。

大きなリターンを求めたいから低時価総額の銘柄を買うけど、マネゲ銘柄ではなく、バリュエーションは自分で計算して将来上がる確率を高めるとか。

何の努力もしたくないから、インデックスファンド(究極の銘柄分散)をドルコスト平均法(究極の時間分散)で買って、リスクを最小限にする代わりに損失・利益も最小限にするとか。
でも利益は大きくしたいので、少しリスクを取って新興国のインデックスファンドも一部組み込むとか。

注意点として、決して大型優良株を買うのが投資(=低リスク)ではないという事。
大型優良株だけを買い、優良株だからと1銘柄に口座残高の5%を超える大金を投入している投資家が自分は「投資」をしていると思い込んでいても、それって小型糞株だけを、少額で買っている投機家とリスクは一緒(=両方同じ投機)という事。

■塩漬けマンのリスク管理■

上記に照らし合わせながら、塩漬けマンがどういうリスク管理を選択しているかというと、以下の通りとなります。
【1銘柄投資金額】
・1銘柄投入資金量はエッジとボラティリティとタイミングと時間軸に応じて100万~500万(口座残高の1.8%~8.5%)
 ※エッジが高ければ勿論金額が大きく、ボラティリティが小さすぎる銘柄は金額が大きく、特大材料初動とかは金額が大きく、短期スキャやデイの時(※持越リスクがない時)は金額が大きくなったりする
【総投資金額】
・欲しい銘柄がなかったり市況が分からないのに意味もなくポジションは持たない(常に全力でポジションを持つ必要はない)
・逆にここぞという時は全力でポジションを持つが、口座残高以上はポジションを持たない(ショートもあるので信用は使っても維持率100%以上を確保=ノンレバレッジ)
 ※本当に一生で今しかないというような時は若干維持率が100%を切る事はあります。コロナショック大底での全力ロング時とか。
【銘柄分散】
・パフォーマンスをβ(市場平均)に近づけずα(市場平均超過リターン)を求めるために30銘柄以内とする
 ※全力でポジった時は30銘柄を超える事はある
【バリュエーション】
・割安株投資はせず、投資視点の銘柄は成長株を選ぶ。マネゲ視点の銘柄は材料の強弱でイン・投入金額を判断する。
【時価総額】
・ロングは時価総額300億以下の銘柄
 ※基本であって、素晴らしい銘柄や短期投機は例外もある
・ショートは時価総額1000億以上の銘柄
 ※基本であって、マネゲで異常に上がっている銘柄は時価総額200億以上まで許容
【損切】
・マネゲ銘柄の含み損は基本持ち越さないし、持ち越しても-2万程度まで
 ※損切が一番大事。損切は光の速さで行わなければいけない。「投資で勝つための三つの要素は一に損切、二に損切、そして三に損切だ!」
【ボラティリティに応じてポジションを変える】
・ヤバいのが来そうならノーポジ回避
 ※ただし、最近はそれをして一時的にお金を守っても、大化け銘柄を買い戻せずに中期的に見てパフォーマンスが伸びない原因となっていると気づいたので、投資銘柄は投入資金量を調整した上でガチホが良いのかもしれないと考えています。

【時間分散】【ヘッジ】はしていません。
これが塩漬けマンのリスク管理=投資・投機法となります。
さて、皆さんはどのような投資又は投機をしていますか?

■余談■

『マーケットの魔術師』に出て来るラリー・ハイトというリスク管理を重視する先物のテクニカル投資家は、ロンドンタイズの取材で当時売買していたココアの相場見通しについて聞かれ、
「相場は見ていません。私が見ているのはリスク・リターンのみであり、儲かるかどうかです」
と答えたそうです。
彼は金とココアの取引の違いは?と聞かれた時も
「1%の賭けであって、私にとってはどちらも同じです」
と答えています。彼のリスク管理は厳格で、一つの商品に最大でも資産の1%しか投入しないルールにしていました。
リスク管理をしていれば、ファンダメンタルズはどうでも良いという極論に至っています。

同じくマーティ・シュワルツというテクニカル投資家はこのように言っています。
「最も重要なのはマネーマネジメント、マネーマネジメント、マネーマネジメント。成功した人は誰でも同じことを言うはずだ」
※マネーマネジメントとはリスク管理の事

主にリスク管理の重要性を説くのはテクニカル派に多く、彼らに取っては
投資=決算書を読む事(先物においては商品の特性を学ぶ事)
ではなく、
投資=リスクを管理する事
となっています。
彼らはファンダをしていないので上がるか下がるか分からない五里霧中の相場で、テクニカルで得られるエッジは数%(塩漬けマンは0%だと思ってるけど)しかなく、即ち一回一回のトレードは限りなく1/2ギャンブルに近いと理解しているからリスク管理(特に損切)が重要だと考えているのです。

テクニカルで投資(ファンダメンタルズに基づかないので正しくは「投機」だけど)をしている人で損切しない人は論外って事です。
※塩漬けマンはファンダメンタルズで投資をしている人も損切をしない人は、配当に基づく真の投資をしている人以外は論外だと考えていますが。

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