2023-09-24 07:35 | カテゴリ:勉強や投資情報
※セカンダリーやIPO初日マネゲ視点となります
※数値の参考は96ut.com

■9月25日 (月)

[6228] : ジェイ・イー・ティ
市場:東S (機械)
事業内容:半導体洗浄装置の開発・設計、製造、販売及びこれらに付帯する保守・サービス等
公募株式数:総計:1,400,000株(公募:600,000株 / 売出:800,000株)売出株式比率:57.1%
公開価格:4,630円
吸収金額:74.5億円
時価総額:207億円
ロックアップ:ほぼ全員に解除条項なしの180日
SO:0株
【塩漬け評】
半導体製造の前工程で使われる洗浄装置の開発、製造、保守。
東証プロマーケットから鞍替え上場。
とにかく早く上場したかったら最短6か月で上場出来る東証プロマーケットでまず上場したとの事。
リーマンショックで破産したけど韓国企業が救済し、今回再上場でイグジット。
韓国企業が救済した関係、及び半導体をリードする中国・韓国・台湾に特化する経営で東アジアで強く今後は日本や世界に拡大していく。
また、配当性向は30%だが40%を目指す。
2023年12月期予想:売上265億(+14.8%)、営業利益27億(+32.8%)、営利率10%、PER10.4倍、配当利回り1.6%
半導体の事はよくわからないけど数字だけ見ると悪くないですね。
ソシオネクストみたいに半導体が人気の時に上場したら同じように割高まで買われたかもしれませんが現在の半導体に厳しい市況では・・・
公募に近ければありかもですが、東証プロマーケットから鞍替え上場銘柄の値動きは追ってないのでどういう株価推移を辿るのか測りかねます。

■9月26日 (火)

[5589] : オートサーバー
市場:東S (情報・通信業)
事業内容:中古車取扱事業者を対象とする中古車のオークション代行サービス及び業者間売買の仲介サービスの提供等
公募株式数:総計:2,000,000株(公募:400,000株 / 売出:1,600,000株)売出株式比率:80.0%
公開価格:2,670円
吸収金額:61.4億円
時価総額:181億円
ロックアップ:ほぼ全員に解除条項なしの180日
SO:919,400株
【塩漬け評】
中古車オークションBtoB「ASNET」の入会費や保証金、月会費は無料。国内150近くのオークション会場と提携しオークション参加や車両検索が可能。中古車BtoBのECサイトで最大規模。
※同業のプロトコーポレーションのグーネットとは提携関係
ビックモーターがやらかしたタイミングで別業種(BtoB中古車オークション)とは言え中古車関連会社の上場。
ただ、ビックモーターの中古車投げ売りで中古車オークション会社に取っては追い風?とも思えますが未知数のため業績予想に織り込まず、予想した時点で新車生産が停滞していたので減収減益予想にしたとの事。
2023年12月期予想:売上52億(-3.1%)、営業利益18億(-8.7%)、営利率34%、PER15.6倍、配当利回り1.8%
※配当は上場記念配を除いた数字
※新車生産が回復して中古車販売台数が増えれば上方修正あり得るかも
※のれんを除けば営業利益率は40%に迫る
数字は惜しいです!営業利益率がかなり高いので売上成長もしてたらグロースとしてありだったのに。
オークネットが中古車だけじゃないけど、同じようなBtoBオークションサービスを提供しています。
オークネットの数字
2023年12月期予想:売上430億(+6.3%)、営業利益63億(-4.6%)、営利率14%、PER10.6倍、配当利回り2.7%
オートサーバーの方が営業利益率が良いのでオークネットより割高が許容される感じで、オークネットがこのバリュー株市況にも関わらず株価推移位が軟調で割安放置されていることからも分かるように不人気で株価が上がりにくい業務となります。
中型でマネゲ化も厳しいし、公募価格でフェアバリューだと思うので上値は期待出来ないかな・・・

[5590] : ネットスターズ
市場:東G (情報・通信業)
事業内容:マルチQRコード決済サービス「StarPay」の提供等
公募株式数:総計:3,508,100株(公募:700,000株 / 売出:2,808,100株)売出株式比率:80.0%
公開価格:1,450円(想定価格比-16%)
吸収金額:58.4億円
時価総額:241億円
ロックアップ:11.2%を保有する(しかも売り出し0)のVCが1.5倍解除で後は180日
SO:2,131,800株
【塩漬け評】
2015年にインバウンド(訪日外国人)観光客の利用を狙い、国内で初めて中国の『WeChat Pay(ウィーチャットペイ)』を導入したのが決済事業の始まり。
日本郵政やNTT系やLINEやSBI新生銀行が出資してるので期待されていたみたいだけど、PayPayが覇権を取った後の負け組でVCにイグジットさせるための上場か?
目論見書全文で「黒字」の文字は二か所しかなく、しかも一か所は「中国人観光客が戻らなければ黒字化が遅れる」とネガティブな事が書いてありました。
目論見書の最初って投資家に分かりやすくグラフや図で説明するじゃないですか。そこに肝心の黒字化への道筋(経費内訳や損益分岐等)とか業績関連のKPIの分かりやすい説明・グラフがなく、投資家に説明する気概が感じられません。
目論見書が不親切なので、分かる範囲で読み解くしかないのですがざっと見た感じ
売上=販管費→売上原価の分だけ赤字
という体質でしたが、だんだん販管費が減ってきており(経費内訳書いてないので理由不明)黒字化が見える所まで来たけど、次期は赤字拡大予想で「あれ?」って感じでした。
※赤字拡大理由は8名増員の人件費と大型案件受注でPOS改修などの販売促進費みたいです。なので販売促進費が一時費用なので新規受注が無ければ販管費が減っていく感じみたいです。
2023年12月期予想:売上37億(+24.7%)、営業利益-6.5億(赤字拡大)、EPS-41円
売上たった37億で時価総額241億?!-16%のディスカウントも納得・・・というか時価総額50億ぐらいが適正では?
だって同業のフライトが売上35億(+16%)、営利1.2億で時価総額37億ですよ。
後は似たのではビリングが売上35億(+3.5%)、営利4億で時価総額67億。
低時価総額ならマネゲの可能性もワンチャンあったけど、大型なのでマネゲ化はせず、さらに1.5倍で11.2%も持ってるVCが売り浴びせて来ると思うとIPO初日に買う人いるのかな。
しかも1.5倍行かなくても90日後には売ってくるでしょうからしばらく株価低迷しそうです。

■9月27日 (水)

[5591] : AVILEN
市場:東G (情報・通信業)
事業内容:AIソフトウエア及びビルドアップパッケージの提供をはじめとするAIソリューション事業
公募株式数:総計:1,436,900株(公募:50,000株 / 売出:1,386,900株)売出株式比率:96.5%
公開価格:2,120円
吸収金額:35.0億円
時価総額:128億円
ロックアップ:VCだらけ・・・というかVCしかおらず第一位株主のジャフコは58%も売り出した上に1.5倍解除
SO:191,070株
【塩漬け評】
ChatGPT等既存サービスやパッケージも活用してるけど、独自開発のAIもあり、総合的なAIソリューションを提供する企業。
初日は
人気のAIに群がる投機家(敗北) VS イグジットで売りつけるVC(勝利)
という構図になりそう。
ちょうどAI関連で前週上場したファーストアカウンティングが低時価総額で1.5倍解除でそういう値動きになりました。
↓公募1,320円、初値2,354円(公募比+78%)、終値1,908円(初値から-17%)
ファーストアカウンティングIPO初日
↓数字は端的に言うと超割高だけどグロース的に優秀
2023年12月期予想:売上9.6億(+32%)、営業利益2.3億(+114.6%)営利率24%PER86.7倍PSR13倍40%ルール32+24=56
・売上たった9.6億で時価総額128億はPSR的に割高(勿論PERも割高)
・最新AI企業でちゃんと黒字は偉い
・売上も営業利益も伸びが凄く営業利益率が高い=40%ルールで優秀

VCがいなければ初値次第(2倍以上は厳しい)で凸してもいいかなって感じだけど、VCが多すぎるので1.5倍以上では買いたくないし、グロース暴落市況でAI関連が軒並み大暴落している外部環境では厳しいか?

[2938] : オカムラ食品工業
市場:東S (食料品)
事業内容:サーモンの養殖、水産品の加工・販売
公募株式数:総計:1,436,900株(公募:50,000株 / 売出:1,386,900株)売出株式比率:96.5%
公開価格:1,680円
吸収金額:20.2億円
時価総額:130億円
ロックアップ:VC0で全員に解除条項なしの90日ロックアップ
SO:454,020株
【塩漬け評】
サーモンに偏重しているけど上場するだけあってアジアに展開(工場・冷凍庫・販売店等)しているし売上高も十分。
尚、中国が輸入停止したけど、サーモン単体の影響は軽微との事。
最初からグロースというよりバリュー視点の経営でなるべく配当を増やしたい模様。
2024年6月期予想:売上325億(+12.6%)、営業利益19億(-38.8%)、営利率5.9%、PER10.2倍、PBR1.02倍、配当利回り2%
前期から営業利益が激減し営業利益率が悪化(11%→5.9%)している理由はインフレで全事業で売上原価が増加(飼料代、仕入原価)しているが価格転嫁が不十分なためです。
尚、ヨシムラはホタテの会社を買収したので数字の比較が難しいため、極洋と比較すると以下になります。
2024年3月期予想:売上3000億(+10.2%)、営業利益85億(+4.9%)、営利率2.8%、PER7.1倍、PBR0.87倍、配当利回り2.28%
極洋はPBR1倍割れでPERが低く配当もちゃんとあるのでバリュー株市況に乗って株価は上昇トレンドです。
一方オカムラ食品PBR1倍を超えるしPER10倍は同業比較で割高なので現時点でバリューとは言い難いです。
しかしインフレの逆風を乗り越えて価格転嫁出来れば
・PERは同業と同水準になる
・営業利益率は同業比較で優秀(前期同様10%ぐらいになればの話)
・増配で配当利回りも3%になる
でバリュー株として魅力が出て来るので、今後のインフレ対応次第の銘柄となり、今は買いづらいです。
ただし、需給は良いので早く寄れば初日は雰囲気と仕掛ける大口次第で謎のサーモンマネゲが起きるかもしれません。

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