2023-01-14 17:10 | カテゴリ:勉強や投資情報
前に投資で負ける人の心理学的特徴について以下を上げました。

1.ギャンブラーの誤謬・・・そろそろ反転するだろうという勝手な決めつけ
2.コントロール幻想・・・自分がエントリーした方に間違いなく動く気がする幻
3.プロスペクト理論・・・利確は早く、損切は遅く
4.アンカリング効果・・・特定の数値にこだわってしまう癖
5.確証バイアス・・・自分に都合のいい証拠だけ探してホルホルする
6.保有効果・・・自分が持っているポジションに愛着を持ち手放せない。同値撤退できない
7.サンクコスト錯誤・・・「今までずっとロングで損していたのに今さらショートなんてできるか!」
8.後知恵バイアス・・・チャートを見て後付けで「ああ、やっぱりね。そうなると思った。」
→テクニカルやチャートを信じてしまう(※実際は統計を取ったら50%しか当たっていない)
9.ゼロリスクバイアス・・・ほんの少しでも損するのが嫌で建値まで戻らないと損切せず結局大損
10.感応度逓減・・・大きく勝ったり負けたりすると段々何もかも大雑把になっていく
11.フリーサイズ効果・・・大体当てはまりそうな事を言ってるだけなのに大抵当たっていると信じてしまう
→投資顧問や商材屋やセミナー屋や煽り屋に騙される
12.ラベリング効果・・・アノマリーを信じて間違った投資行動をしてしまう
13.インプリンティング効果・・・当たったのを見た時だけ「当たっている!」と当たった事だけが印象に残って信じ込んでしまう
→テクニカルや投資顧問や商材屋や煽り屋を信じてしまう(※実際は統計を取ったら50%しか当たっていない)
14.埋没費用効果・・・負けると分かっていても損失を取り戻したくてやり続けちゃう
15.結果偏向・・・失敗しても原因究明をせず結果から判断する
16.直近偏向・・・過去のデータや経験よりも最近のデータや経験に重きを置き失敗を繰り返す
17.バンドワゴン効果・・・皆が買っていたら自分も買いたくなるが高値掴み
18.少数の法則信仰・・・たまたま勝ちが続くと自分を天才投資家だと思い込む
19.選択的抽出・・・欲しい銘柄の良い所だけ(ファンダでもテクニカルでも)見つけて、他の悪い所は無視して買う
20.ランダムな報酬・・・たまに大きく勝つと興奮しちゃって投資中毒になる
21.ダニング=クルーガー効果・・・ビギナーズラックで勝っただけなのに自分は投資の全てを理解したと勘違いする


これに以下を追加します。
22.生存者バイアス・・・運良く勝った凡人を天才だと勘違いして騙されたり偏ったデータで間違った投資をしてしまう

生存者バイアスとは、失敗した対象を見ずに成功した(≒生存した)対象のみを基準に判断をしてしまう事です。
有名な例では第二次世界大戦で丈夫な戦闘機を作るために戦いから無事帰還した戦闘機を調べて多く被弾した箇所の装甲を厚くした事があります。
これって被弾しても大丈夫な所を被弾した戦闘機だけが無事帰還しており、被弾したらダメな所を被弾した戦闘機は墜落して帰還してないわけですから、全く意味がない事になります。

他にも例は
・うちの会社は皆仲が良い→馴染めない社員を苛めて辞めさせただけ
・努力は必ず報われる→努力して報われなかった大多数を無視してるだけ
・このダイエットで平均体重〇〇減→最後まで続けた人の平均だと痩せて当たり前でダイエット法が凄いわけではない
・体罰は優れた指導法→体罰が日常的だった時代に生き残ってたまたま活躍した選手がいただけ
・将来の夢は〇〇→人気になったごく一部の人に憧れて失敗した大部分の人を見ていない
・熊に遭ったら死んだふりをしり→死んだふりをして殺された人は死人に口なしで、たまたま運で助かった人が言ってるだけ
・このビジネスは儲かる→ビジネスの脱落者は語らず、たまたま成功した人の声が目立ってるだけ
・毎日10時間練習したらプロ野球選手になれた→それだけ練習したら故障して夢を諦める人の方が多く、たまたま故障せずプロ野球選手になれた人がいただけで優れた練習法ではない
・温泉を飲めば癌が治る(その他あらゆる民間癌療法)→癌は一定割合で自然治癒し、沢山の癌患者が温泉を飲めば必然的に何人かは癌が治るのに温泉のおかげと吹聴する。それ以外の癌が治らず死んだ多数は死人に口なし

例えば平凡な1000人のトレーダーがいて、毎年半分が利益・半分が損失で終るとすると、必然的に約30人は5年連続利益を上げた天才トレーダーになってしまうのです。平凡なのに!
一方10人のトレーダーの中から5年連続利益を上げたトレーダーは本当の天才トレーダーの可能性があります。

投資の世界では、たまたま大勝した人が「~~投資法」「~~必勝法」と称する詐欺本を出したり、投資サロン・有料Note・投資顧問を作ったりして運まかせの投資を卒業し、生存者バイアスに掛かりやすい愚か者を騙して搾取する事で必然的に金儲けする詐欺師になるパターンが多いです。

後は投資顧問やファンドが顧客平均リターンを宣伝する事がありますが、リターンが高くなる条件で計算していないか、ちゃんと確認しないと騙される事があります。
また、詐欺的な投資顧問はそもそも顧客が客観的に確認出来る正しい情報を出していない(推奨してないのに推奨した事にしてたり、沢山推奨してたまたま当たったのだけで統計を取っている)のでそもそも一切信じてはいけません。

他にも全体的な話で「投資信託(ファンド)の平均リターンは良いので投資信託を買った方が良い」というのも間違いです。
だってダメになって償還された投資信託や負けすぎて解散したファンドを除いて生き残っている投資信託(ファンド)だけで計算しているので、現実よりも良いリターンになって当たり前だからです。

裁量トレードの銘柄選択にも生存者バイアスに気を付けないといけない事があります。
①「小型株は大型株よりリターンが良い」・・・小型株は上げも凄いけど下げも凄いので、下げた数値も入れて計算すると上げ分は相殺され結局小型株も大型株もパフォーマンスは変わらない
※「小型株はリターンが高い」は「小型株はリスクが高い」と同義
②「低位・赤字企業への投資はリターンが高い」・・・このような会社は糞株であり、多くの倒産や上場廃止になった糞株を入れずに生き残った糞株だけで統計を取ったら必然的にリターンが高くなる

●追記●
生存者バイアスはテクニカルでも重要な気づきをもたらしてくれます。
オカルトテクニカルではなく真のテクニカルではバックテストが大事になります。
バックテストとは考えたストラテジーを過去のデータで試してプラスの期待値を持つストラテジーを見つける作業を言います。
あらゆる過去のデータ(上昇トレンド・下降トレンド・ヨコヨコ・グロース相場・バリュー相場・不景気・好景気等)でちゃんとバックテストするとプラスの期待値を持つストラテジーは中々見つかりません。
それでも100ストラテジーぐらいバックテストしてやっと一つプラスの期待値を持つのを見つけたとします。
それを未来の市場で試しても儲からないのです。
理由は生存者バイアスを知ってれば分かりますよね。
100個も試したので、たまたま持っている過去のデータでプラスの期待値になっただけで、未来の市場では使えないストラテジーなのです。

テクニカルの有名な本に書いてあった言葉がフラッシュバックします。
「バックテストではプラスの期待値を持つストラテジーを誰でも見つける事が出来る。ただし、それを実際の市場で試しても儲からないけどね」

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