2020-02-22 08:38 | カテゴリ:勉強や投資情報
インデックスファンド(株価指数等に完全連動を目指した金融商品)が流行ってるじゃないですか。
これについてバブルの可能性を前指摘しました。

インデックスファンドがバブルか考えてみた① ※想像

インデックスファンドがバブルか考えてみた② ※想像

んで、今読んでいる本『ウォール街のランダムウォーカー』こそ正に、インデックスファンドの伝道書みたいな本です。
全部読み終わったら詳細なまとめをしますが、今読んでいる感じだと4行でまとめると、こんなイメージの本
※まだ2/3しか読んでないので以下は変わるかもです。
・テクニカルは宗教で論外と、侮蔑を持って完膚なきまでに全否定
 ※著者はテクニカル信者を馬鹿にする事に愉悦を感じているレベル
・ファンダメンタルは主義でお手並み拝見と、遠慮しつつも否定
・現代投資理論は一考の価値ありだが、敬意を持って否定
・結果、インデックスファンドのドルコスト平均法による長期運用こそ至高の投資法


んで、この本によれば、アメリカのインデックスファンドを数十年間買い続ければ7倍のパフォーマンスになっているみたいな事が書いてありました。

尚、インデックスファンド投資というのは全銘柄に投資した事になる(=分散投資)で、それにより除けるリスク(非システマティックリスク=個別銘柄毎に独自の株価下落要因)を全て排除しており
※60以上の銘柄に分散投資すると非システマティックリスクは限りなく0になる。勿論、システマティックリスクは残るが、そのシステマティックリスクこそがリターンの源泉
さらに、ドルコスト平均法で、時間をも分散する事で、究極の分散投資をして、とにかく負けない資産運用をするのが趣旨です。
その負けない投資で、さらに十分なリターンを得られるとしたら、正に、これこそ至高の投資という事です。
しかも投資に関する全ての事を何も考えなくていい(=苦労や努力ゼロ!!)のです。

でも本のいう事を鵜呑みにしてはいけません。
だって、都合のいい時にスタートする設定にしたら、パフォーマンスなんて簡単にいじれるから。
なんとなくありそうな設定でダウの実際の株価を取得して、エクセルで収支を計算してみました。
■設定■
・2005年に大学を卒業して22歳で投資を始めた新社会人
・ダウ平均に連動するインデックスファンドを毎月定額購入
・新卒サラリーマンなので、毎月投資に回せる金額は頑張って3万円
・配当金は実際にある米国ETF DIA(ダウ平均連動)が分配金2%(経費率を引いた控除後)なので2%で計算
※ただし、インデックスファンドを調べていると、日本の大手証券会社が売ってるのは、購入時手数料1%とかあって、それも考えたら配当は目減りするので注意。なんだかんだ経費が掛かって配当分が食いつぶされるようなインデックスファンドはダメ
■■■■

結果がこれだっ!
※左が配当再投資しなかった場合で、右が配当再投資した場合
20200220インデックスファンド①

画像が見えるかな?とりあえずまとめます。
リーマンショック最安値時点で投資金額の37%のドローダウン
これはきついぜ!ただし、投資を始めてまだ4年なので投資総額が少ないので、金額にしたら大したことない(-55万円)ので、精神的にはあまりきつくないかも。

そこからダウは上げ続けて、なんと、2019年12月でのパフォーマンスはこうなりました。
【投資期間】 15年
【 年齢 】 36歳 ※もう管理職だけど、子供の受験とかでお金が必要な時期
【投資総額】 540万円
【 損益 】 558万円(+103%)
↓配当再投資をしていた場合↓
【 損益 】 770万円(+142%) ※いや~、複利って偉大ですね

どうです?この時ってダウ最高値近辺です。
15年投資して36歳になって558万円の含み益です。
子供の学費ぐらいにはなりますね。
元手も含めれば一千万円ですから、月3万円コツコツ投資しただけで、一千万円になったと思えば、結構報われた感はあります。

ここからが本番です。
景気のサイクルは10年と言われています。
ここからリセッション入りして、ダウが15000ドルまで調整したパターンをさらに計算しました。
リセッションで、10年掛けてジワジワ落ちていく仮定です。
月毎に-2%と+1%を繰り返すと、ちょうど10年でダウが15000ドルぐらいまで落ちます。
20200220インデックスファンド③

凄いパフォーマンスだったのに、なんとマイ転!!!
【投資期間】 25年
【 年齢 】 46歳 ※出世レースに勝てたか負けたかはっきりする頃。子供も独立して老後を考える時期
【投資総額】 900万円
【 損益 】 -44万円(-4.96%)
↓配当再投資をしていた場合↓
【 損益 】 250万円(+27%) ※ほんっと、複利って偉大ですね

配当再投資でやってなかった場合、25年も投資し続けて、マイナスって・・・これこそ時間の無駄!
というか、証券会社に手数料を払うだけの搾取され続けた25年!
というか、一時凄い利益になっていたのを見ているので、気が狂いますよ!
まぁ、何も苦労していないのだし、元手の大部分は残ってるからいいかって考えられる人なら別ですが。

ちなみに、この人の場合、さらに続けて60歳までやれば、また好景気が来て、アメリカが覇権争いに負けて経済的にダメな国に転落しない限り、ダウは3万ドルを超えて、十分な資産を築けるでしょう。
アメリカの繁栄が続けばね・・・アメリカが凋落したら助かりません。

次にここで重要なのは、この人はダウが10000ドルの時に22歳で始めており、もはや何の参考にもなりません。
読者が気になるのは、今始めてどうなるかであって、つまり、今のダウの株価と自分の年齢です。
んで、投資というのは最悪のパターンを想定しないといけませんから、ここからリセッション開始で10年景気後退してダウが15000ドルまで調整するパターンで計算しました。
↓仮に40歳で始めるとします。
20200220インデックスファンド④

【投資期間】 10年
【 年齢 】 49歳
【投資総額】 360万円
【 損益 】 -102万円(-28.42%)
↓配当再投資をしていた場合↓
【 損益 】 -77万円(-21%)

後10年でダウが3万まで戻してようやくプラスで60歳・・・

まとめると、インデックスファンドへのドルコスト平均法での長期投資で十分な資産を築くには、
①始めようと思った時が不景気で株価低迷している
②その時、たまたま出来る限り若い年齢である
③なるべく多くの資金で毎月定額購入する

となります。
逆に、やってはいけないのは
①始めようと思った時が好景気で株価高騰している
②その時、歳を取っている
③年齢をカバーするために多くの資金で定期購入を始める


つまり、今始めれる人はいないって事で、不景気が来るまで待ってる間に歳を取るので、どんどん始めるのに適さなくなっていきます。
勿論、ここからダウが4万行くのなら、今すぐ始めるべきです。
インデックスファンドを勧めている人風に言うと、
「株価の騰落や景気の行方は予測不能です。
そのためのドルコスト平均法による時間の分散投資です。
従って期間が長い程リスクが減るので今すぐ始めるべきです。」


手数料が欲しい証券会社の営業トークは置いといて、確実に言える事は、投資期間トータルで考えると、不景気で株価低迷期間が長ければ長い程、その時に沢山買えるので、利益が大きくなる半面、好景気で株価高値期間が長ければ長い程、その時に沢山購入する事になり平均取得単価が高くなり、利益が小さくなります・・・というか損失になります。

そして、この投資が本当に至高の投資かどうかは、好景気で史上最高値のアメリカ市場で検証しても意味なくて、成長しない(先進国で落ちていくだけの)国や経済破綻した国でも長期投資し続けた結果勝てているのを検証しないといけません。
まぁ勿論、国も分散してリスクを減らせって事になると思いますが、そしたら手数料や管理コストでかなり目減りするような・・・

せめて、今から始めるにしても、塩漬けマンだったら、発展途上国のインデックスファンドにします。
え?日本??論外!成長(GDPとか)しない国のインデックスファンドに何の価値があるのか・・・
後、マストなのが高配当(証券会社への手数料・管理費等コストを引いて3%以上がいい)で、配当再投資で複利にします。
勿論、為替ヘッジは付けます。為替なんてどうなるか分からないから。

んで、そういう
「え?!まじで??今始めるの?」
って時に、凄い流行ってる=バブル
の匂いがするのです。
んで、インデックスファンドはかなり昔からありますから、初期に始めた人はもう積み立て期は終わり、取り崩し期に入る(しかも大金)だろうし、新しく始める人も少なくなれば、いずれ需給が逆転(=資金の流れが反転)し始めた時に、なんか大変な事(景気や企業業績に関係なくダウが下がり続けるとか、それによって本当に不景気になるとか)になりそうって思います。

しかも、最近インデックスファンドを買う人って、本当にドルコスト平均法で買ってます?
普通に先物のように指数を売買する感覚で、いきなり、余裕資金全額とかで一気に買ってないです?
てか、本当に余裕資金で買っています?それは失ってはいけないお金ではないですか?
それはもうインデックスファンド投資の趣旨が違ってきますからね。
そういう人が多いと、「高値掴みしてしまった!」って気づいた瞬間に一気に売りが殺到する気がするのです。
益々、需給の逆転(=資金の流れが反転)を早める気がします。

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