2019-09-21 08:12 | カテゴリ:勉強や投資情報
Chatworkが上場します。
どうしてこれが注目されているかと言うと、こないだアメリカでIPOをせずに直接上場した同業他社のSlackのせいだと思いますし、今ビジネスチャットが流行っています。

まず、ビジネスチャットとは、メールよりも安全・簡単に社内でコミュニケーションを取るツールです。
要するにパソコンを使う業務をやってるサラリーマンなら誰でも知ってて使った事のあるフリーソフトの「IP Messenger」です。
どうしてビジネスチャットという新しい概念が作られたのか?
勿論IT企業が商品を売るためです。
IT企業は既存の仕組みやソフトも、新しい言葉に置き換えて、さも新しくて凄いもののように宣伝して売る手法を昔から使っています。

営業「チャットアプリを使いませんか?」
会社「は?社員が仕事中に雑談なんてしていいと思ってるの?」
現場「は?IP Messenger使ってるけど」

→売れない

営業「ビジネスチャットを導入しませんか?」
会社「何それ?」
営業「ビジネスにおけるコミュニケーションを円滑に取る事で仕事の効率を上げるツールです。」
会社「メールと何が違うの?」
現場「IP Messengerと何が違うの?」

営業「使い勝手がよく手間が掛からず効率的で送信後に編集削除も出来ます。つまり、メッセージを送受信するだけでなく、情報をメンバーで共有し、更新等も出来る事で随時ブラッシュアップされ、最新の情報をメンバーでリアルタイムに共有出来ます。そのデータは蓄積されビックデータとして利用できます。昨今働き方改革が叫ばれていますが、まさにビジネスチャットでビジネスの現場に革命が起きているのです。IP Messengerと違い通話も可能ですし、管理者がいますので集中管理可能で、勿論暗号化等によりセキュリティは万全となっています。」
→売れる

的な感じです。ちなみに、上記の営業が言っている事は、全部既存のフリーソフトで昔から出来ます。ただクラウドではないです。

市場規模ですが、ITRさんの記事によると以下の感じです。
20190920ビジネスチャット市場規模
2017年度のビジネスチャット市場は前年度比80.2%増
各種業務システムとの連携による適用範囲の拡大で、2020年度は100億円規模の市場に
ITRがビジネスチャット市場規模推移および予測を発表


パイはかなり小さいです。
にも関わらず、フリーソフト含めて、無数の会社がサービスを提供しており、もはやレッドオーシャンで儲かるとは思えません。

↓このサイトにシェアが記載されていました。
ビジネスチャットの市場規模・シェアの最新情報!どのビジネスチャットが一番使われているのか?
20190920ビジネスチャットシェア
※今回上場するChatWorkは五位

ただし、これ、圧倒的一位で、下手したらシェアの90%ぐらいを占めている「IP Messenger」が調査から漏れています。
※チャットしか出来ないから厳密にはビジネスチャットに分類されないかもだけど
Skypeは非公開となっていますが、マイクロソフトの公式チャットアプリだったメッセンジャーと統合されており、おそらくOSに最初から入ってたりするので、シェアはかなり高いはずです。
その上でさらにビジネスチャットに特化したMicrosoft Teamsというサービスがあるようです。
後、グループウェアで圧倒的シェアを誇るサイボウズも、その中にビジネスチャットサービスがあると思います。

そして、上記のサービスの多分全てが基本無料です。
※無料は広告で稼ぎ、別途有料プラン有

まとめると、
市場規模が小さい
競合他社が多過ぎる上に大手も参入してる
基本無料で儲からない(広告収入)

と、かなり厳しいビジネス環境にあると思います。

そんな中、6月にアメリカで上場したSlackが注目を集めます。
Slack上場初日の株価急騰、終値は48.5%アップの38.50ドル

売上がたった400億円の赤字企業が脅威の時価総額2兆円です。
これをバブルと言わずしてなんというのか・・・この株価が正当化された理由はアマゾンが引き起こしたサブスクバブルです。
赤字なんだけど→成長投資中だから当たり前!
売上少ないんだけど→成長投資中だから成長率を見ろ!

※元々売上少ないんだから、少しヒットしたら成長率が凄い事になるのは当たり前
って事で、サブスクってだけで理解不能な株価高騰する銘柄が多数で、それは日本市場にも波及しました。
サブスク企業を評価するために40%ルールという投資尺度も登場しました。
しかし、現在グロース株が下がる市況のせいもあり、日本のサブスク銘柄は下げ続ける銘柄多数(Sunsun上場来安値更新中)でサブスクバブルも収まってきています。

勿論Slackの株価は延々下げ続けていますが、未だ売出価格の26ドルを少し下回った段階です。
20190920Slack.jpg

上記の概論を理解した上でいよいよChatworkの細かい数字を見ていきます。

【公募価格】1,600円
【吸収金額】156億円
【時価総額】585億円
【予想売上】17.7億円
【予想PER】1019倍
※予想営業利益が少ない(0.67億)ので異常値となっている
※超甘々想定で将来営業利益率が40%行くと仮定してもPER100倍の割高設定
【予想PSR】33倍
【予想40%ルール】売上成長率36% + 営業利益率3% = 39%
【ロックアップ】VCが約20%保有し1.5倍ロックアップ解除

買える要素が一つもありません。
正直PSR的にも、公募価格500円が限界です。
よっぽど成長性(売上倍増ぐらい)があったとしても1000円です。
売出が多く、VCのイグジット案件にしても酷過ぎる割高設定です。
ただでさえ、今現在はサブスク銘柄始め、グロース株に資金が集まらない市況です。

ただし、目論見書を見ていて、この会社偉いなって思ったのは、赤字企業のくせに平均給与が高くて、従業員にSO発行しまくってる(発行価格250円)ので、それは株主に取っては最悪の会社ですが、従業員に取っては最高の会社となります。
この会社の株主にはなりたくないけど、従業員にはなりたいなって思いました。

ではこのような会社を煽り屋はどう煽ってくるのか。
二つ考えられます。

「KDDIと業務提携!」←まだ許せる
「Slackの時価総額1.5兆円と比べたらChatworkは600億円!超割安!!」←もはや煽り屋ではなく詐欺師レベル

Chatworkを煽るのに、Slackを出してきた人がいたら速攻ブロックした方がいいです。

ただ、一つ言っていいですか。
多分公募割れもしくは、公募近くで寄って、最初は株価は上がると思います。
例え、初日は撃沈しても、二日目以降持ち直す可能性高いです。
夢株だから。夢しか見ない愚か者が買いますし、その愚か者を食い物にするプロの投機家も買います。
それで利益を出せるのは、勿論マネゲだと理解して買っている投機家だけです。
勿論塩漬けマンも公募割れでもしようものなら買いますよ。
愚か者を食い物にするために( ・`ω・´)キリッ
いつも食い物にされていますが(´・ω・`)ショボーン

↓コメントはツイッターからどうぞ ※忙しいと申し訳ありませんが、コメント返信出来ない事があります。
ツイッターアイコン1

↓応援クリックをして頂けたら感謝です。


↓拍手には特に意味はないのですが、ブログ内容の良し悪しパロメータとして使っています(´・ω・`)
トラックバックURL
→http://shiodukeman.jp/tb.php/2479-0c8bc406